〜 植物浪漫 〜

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Allium タマネギ・ニンニク

属名Alliumはラテン語のニンニクの意味。現在ではネギ全体を含む。語源はケルト語の【熱い】、あるいはラテン語の【悪臭】の意味とも言われる。古代よりタマネギ・ニンニクともに神秘的な薬草として珍重されてきた。西洋料理に欠かすことのできない野菜である。

(10.1cm×15.5cm)−36KB

Borago ボリジ

ボリジの葉、花、種は気分を高揚させる効果があるとされた。また、画家達は聖母マリアの衣を描くのにこの花の汁を用いマドンナブルーという色を出した。「われはボリジ、常に勇気をもたらす」という古いラテン語の詩もあるようだ。

(10.5cm×14.6cm)−44KB

Capsicum トウガラシ

世界中のスパイスの中で重要な地位を占めている。コロンブスの航海に参加した医者チョーカーによって1493年に初めて記述され、南アメリカ、インドアフリカに紹介された。ビタミンCを多く含み、ピリッとする刺激はアルカロイド・カプサイシンのためである。辛い種はカイエン。カプサイシンの遺伝子を持たない種は甘く、パプリカになる。

(10.6cm×15.7cm)−44KB

Digitalis ジギタリス

イギリスでは古くから【きつねのてぶくろ】として親しまれてきた植物である。また、18世紀のイギリスで、ある外科医が魔女と噂のある老婆が水腫の治療に何種類かの薬草を処方しているのを知り、はじめてジギタリスの薬効成分が判明された。強心剤の代名詞にまでなっている薬の原料植物。葉を乾燥させたものが強心・利尿剤となる。

(10.6cm×15.7cm)−44KB

Eucalyptus ユーカリ

葉をもむと芳香がする。オーストラリア及びタスマニア諸島に分布する。樹幹から樹脂状の物質を出すことが多く、ガムの木と呼ばれていることもある。コアラがこのユーカリの葉を食べるので有名。

(10.4cm×15.4cm)−44KB

Ficus イチジク

エデンの園でアダムが食べた知恵の木の実はリンゴが普通だが、かつてはイチジクのこととされた。というのはアダムは裸であることを恥じて陰部をイチジクの葉で隠したからである。

(10.5cm×15.5cm)−44KB

Geranium ゼラニウム

予言者マホメットがシャツを洗った後で水辺に生えているラベンダーマロウにかけて乾かした。水分が蒸発するのに時間がかからなかったが驚くべき変化があった。マロウではなく、その植物は頭を高くもたげさわやかな赤い花をいくつも付けた香ばしい香りを放っていたゼラニウムであった。

(10.2cm×15.3cm)−44KB

Hibiscus ハイビスカス

突き出した雄しべの芯柱と花柱があり、人目を引く花はハワイのようなエキゾチックな場所のシンボルになっている。ヒンズー教の祈祷の儀式にはかかせない花で、象の神、ガネーシャに捧げられる。

(10.3cm×15.6cm)−44KB

Iiris アイリス

アイリスの花は王権とフランス王室のユリ型紋章の起源であり、アイリスの根を使用した記録は古代エジプト、ギリシャ、ローマからあり、現在でも香料として重要性を保っている。属名はギリシャ神話の虹の女神イーリスの名にちなむ。

(15.2cm×10.6cm)−44KB

Jasminum ジャスミン

古くから化粧用の香料植物。花からジャスミン油を採取する。香油、香料として珍重される。ヒンズー教の儀式あるいはアーユルヴェーダーで使用される。茶と食品の香味料として有名。

(10.3cm×15.3cm)−40KB

Kandelia メヒルギ

九州の南端より台湾、熱帯地方の海岸に群生する常緑の小喬木。マングローブ樹林の一種である。海水中の泥土に自生し茎より少数の気根をたれる。この植物の材質は堅いので細工物や、多量のタンニンを含むので染料、鞣皮剤として使用される。樹は防潮護岸林として栽培される。

(10.4cm×15.5cm)−44KB

Laurus ゲッケイジュ

地中海地方の神聖な植物。勝利者と詩人に月桂冠を贈る風習があった。月桂樹の葉を噛んで予言力を培ったりしたのは麻酔成分のためで、詩的霊感を授かる樹としても神聖視された。葉は煮込み料理などに用いられる香辛料。

(11.3cm×16.0cm)−44KB

Mandragora マンドラゴラ

最も不思議な伝説をもった毒草。根が人間の下半身に似ていることや、麻酔性の薬効があることにより様々な風説が生まれた。旧約聖書の中で、この草を引き抜くときは、まじないが必要と記されている。また、後にこの草の根を握るときは、犬にひもを付けて引き抜かなければならない。引き抜かれるときマンドラゴラは大きな悲鳴を上げる。犬は死に、この悲鳴を闘いた人間は発狂する。人間が自分で引き抜こうとすれば、その当人が死ぬと伝わる。

(10.5cm×15.6cm)−40KB

Nymphaea スイレン

属名はギリシャ語の水の妖精からきている。約50種あり世界中に分布。N.lotusエジプトスイレンは古代エジプトの美術、様式、食料、薬品に最も重要な植物の一つであり、太陽や月を表し、太陽神ホルスの象徴でもあった。また、モーゼのゆりかご、仏陀の台座とも言われた。

(10.5cm×15.3cm)−40KB

Olev オリーブ

オリーブの枝が平和の象徴とされるようになったのは、聖書の記述の中で洪水が引いた後、ノアの方舟に戻った鳩が口にくわえていたのがオリーブの小枝だったということから。

(11.3cm×16.1cm)−44KB

Papaver ケシ

エジプトでは紀元前1552年のパピルス文書に、ケシの薬効が見られる。現存する最古の薬物誌ディオスコリデス(AD1世紀)もアヘンの製造法、催眠性、有毒性にふれる。アヘン用のケシの花は白色が有名。緑色の未熟な果実に傷をつけると乳液が出る。これを集めて乾燥したものがアヘンである。

(10.5cm×15.7cm)−44KB

Quercus コナラ

カシやナラと同属のヨーロッパの代表的な樹木。古代ギリシャでは最初に創造された木とされ、ゲルマン神話では妖精のすみかと考えられ、旧約聖書でも神聖な木とされている。これに実るドングリは秋から冬にかけて豚の餌とされ、間接的に中世農民の冬の食糧源となった。

(10.3cm×15.4cm)−40KB

Rosmarinus ローズマリー

海のしづく(ros marinum)ともいわれる。葉の常緑性により永遠のエンブレムを表し、葬儀では参列者、結婚式では花嫁が身につける習慣がある。エキスは整髪料スキンケア用品、浴用品として使用される。

(10.4cm×15.2cm)−44KB

Salix ヤナギ

ヤナギの樹皮はディオスコリデス(AD1世紀)にも鎮痛、解熱剤として記述されている。ヤナギ属から採れるサルチル酸はアスピリンの主成分となった、北米先住民は数種類を使用し、発汗による解熱に樹皮の強いお茶を飲んでいた。また、ヤナギはかつて悲しみの象徴とされ、愛する者に見捨てられた者がその冠を身につけた。

(10.5cm×15.2cm)−44KB

Tropaeolum ナスタチウム

属名はギリシャ語のtropaion戦利品からきている。盾のような丸い形の葉とその上の兜のような花にちなむ。葉、花、花のつぼみはサラダにして食べる。刻んだ葉を加えるとソフトチーズ、卵料理にコショウに似た香りがつく。

(10.5cm×15.5cm)−44KB

Ulmus ニレ

北米先住民はアカニレの外皮の浸出液を分娩の軽減に利用していた。又、入植者との交流により樹皮を分娩途中で止まってしまった胎児を直接刺激するのに使用するようになったが、これが人工中絶に広く使われるようになったため、現在多くの国で使用禁止となっている。

(10.5cm×15.1cm)−40KB

Vitis ブドウ

生食、葡萄酒、加工用と万能の用途を誇る果樹。西欧ではバラと並んで多様な象徴の源泉である。旧約聖書ではノアが方舟から降りてブドウ畑を開いたとあり、生命、豊穣、歓楽、神祭を象徴した。

(10.6cm×15.1cm)−40KB

Wasabia ワサビ

ホースラデイッシュ、ラディッシュ、マスタードと同じ科に属する。日本固有の植物で、山地の渓流のほとりに見られる。香辛料と刺身の薬味として広く栽培される。

(10.6cm×15.4cm)−44KB

Xanthium オナモミ

世界中に分布するが、日当たりの良いやせて乾燥した土地を好む。衣類や通りがかりの動物にしがみつくイガを持つ。鎮痛、抗細菌、抗真菌、抗リューマチ作用があるがオーストラリアでは雑草と見なし法規制の対象となる。

(10.8cm×15.5cm)−44KB

Yucca イトラン

原産地は北アメリカで常緑の多年草本で茎は短く多数の葉を持つ。葉は細長く先端は尖り、縁に細い繊維を持つ。1.5〜1.8mの高さに達し、夏、茎頂に白、または淡黄色の美しい花を付ける。葉より繊維を採って織物の原料とする。

(10.8cm×15.8cm)−40KB

Zingiber ショウガ

古代より薬用、治療用として栽培される。中国では紀元前に成立した論語の中でもふれられている。古代ローマでは高価で課税対象物となっている。14世紀になっても高価で1ポンドの値段が羊一頭分と同じだった。

(11.1cm×15.8cm)−40KB

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Akimoto Sumiko's Etching Gallery

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