![]() | |
●夏は屋根の熱を外部に放出。aで外気を取り込み、bから放出する。 | ●冬は屋根の熱を取り込み床暖房。aから吸気し、cから暖気を取り込み、dダクトで床下に入れ、eから放出。冬は薪の暖炉があると尚結構、暖まった部屋の空気を床下に取り込み再利用する。 |
構造躯体はログウッドも可能だが、コストと後々の改造などを考慮すると枠組み壁工法(2×4)が有利と思える。 |
オランダでのセミ・デタッチト・ハウスの実例を紹介します。
| 写真1 旧市街地の中の初期のセミ・デタッチト・ハウスで、中央の物置部分のある中庭を挟んで上下に二棟あります。上側のグレーの屋根の建物で説明しますと、中庭に面して勝手口が二つあり、各々が垣根で区分されています。中庭への出入口です。玄関は見えませんが、反対側の道路に沿って二軒分の入り口があるか、大きなホールを介して個々の住戸の玄関になるかの作りになっています。城郭の中の市街地にある建物ですので建物が隣接して少し窮屈です。
|
| 写真2 典型的なセミ・デタッチト・ハウスの例で、左右対称で玄関が二つあります。あたかも一戸建てのような佇まいを作るのが、この手法のようで、外に対しては同じように見えるように工夫しています。要は、邸宅に見えるような演出があるのでしょう。 |
| 写真3 窓を飾っているベコニアの花も多少種類は違うのだけど、隣同士が統一して見せようとしています。カーテンも共にレースではありますが、掛け方は違ってるのですが、外からはそれと気づかない程度です。外部の修理や塗り替えなどは基本的に共同で行いますし、庭を囲む外柵も同様な考え方になっているようです。 |
| 写真4 中には左右対称でない建物もあり、各々のスペースも違うセミ・デタッチト・ハウスがあります。まるで大邸宅に見えるので、一見しては二戸分だということが気づかないものもあります。写真1の旧市街地内のセミ・デタッチト・ハウスも左右は対称ではなく、大小があります。 |
| 写真5 茅葺きの屋根を持つ大きいセミ・デタッチト・ハウスです。写真6と対になっていて、二つの玄関が両妻にあるタイプです。一見左右対称に見えますが、煙突の位置などの違いがおわかりになると思いますが、間取りも違っていることが解ります。 |
| 写真6 各々の居住者が、外部から建物を見たり、地区の景観を楽しんだりする人のために、建物の外観を統一しています。日本の戸建て住宅のように、各々が勝手にデザインした、あるいは殆どデザインされない建物を建てあっている景観ではなく、見るものに心のやすらぎを与えるような統一感があります。しかし、各々の建物はどれも個性的で、全体としてのまとまりもある気持ちのいい住宅地が作られています。 |